2016年 滴仙会理事会及び新年会
2016年 滴仙会理事会及び新年会
「滴仙会理事会及び新年会」が去る1月10日、大阪の阪急ホテルインターナショナルで行われました。
10時30分からの受付も終え、役員の先生方が会場にほぼご着席になられたところで、司会を務められる理事長の伊藤一翔先生が開会の辞を述べられ理事会が始まりました。
会長の大重筠石先生の新年のご挨拶の後、新役員昇格者の紹介、平成27年度の事業報告、会計報告、及び監査報告がありました。続いて平成28年度の事業予定、予算案が発表され理事の先生方々にご承認いただき理事会は無事に閉会されました。その後は同ホテル内にある大広間に会場を移し、一般の会員の方々も加わり、新年会が行われました。
静粛な雰囲気に包まれる中、初めに会長の大重筠石先生より新年のご挨拶がありました。「滴仙会も時代の波に流されそうになっているという噂を聞きますが、このようにたくさんの方々が集まって新年会を開催できるのは安定している会であるという事を証明しているような感じがします。書は奥が深く、ただ字を書くことのみにとらわれることなく、日々の行動や所作など書以外の人間性なども作品に現れます。私は若い時から絵、篆書、篆刻、古典の臨書などを勉強してきましたが、勉強は死ぬまでこれでいいということはなく、いつまで経っても追いかけていくような感じがします。思いつきであれこれと動くことなく、自分なりにできること一つずつ年数をかけて身に着ける。そしてその中で、自分に合うものを見つけることも大切です。しかし勉強をし始めると何事もうまくいかないのが普通です。また書は筆の使い方(用筆法)が非常に重要です。筆を使っていろいろ分析してみるのもよいでしょう。そして銘々が研究したことや発見したことを滴仙会という場で話し合えるようになってほしいと思います。あくまでも展覧会屋になるのではなく、自分自身を磨くことを忘れてはならないのです。」とお言葉をいただきました。
引き続き理事長の伊藤一翔先生が新年のご挨拶を述べられました。
「全国より120名強の方々が集まって頂き本当にありがたく思っています。昨年度は日展審査員になり非常に喜んでいましたが、滴仙会の多くの方々が出品されたにもかかわらず結果が非常に厳しいものとなりました。審査員になりいろいろと目標を掲げていましたが、二年前から日展が改革となり新審査員が思い切ったことが出来なくて、大変申し訳なく思っています。しかし良い作品を書けば必ず入選するので、今年も大重会長の指導を受けつつ出品を継続して欲しいと思います。そして今年は書芸院70周年、大阪市立美術館80周年の節目の年となり、「王羲之から空海へ」の展覧会が4月12日から5月22日の間にあります。展覧会では素晴らしい古典作品が展示されますので、展示された作品からヒントを得て、是非とも今後の作品作りに生かしてほしいものです。そして最近は漢字作家でも、かなの風合いを交えた作品も多くなりつつあるので、漢字、かなという枠にとらわれることなく、いろいろな勉強をしてほしいと思います。滴仙会書法展においては、昨年休んでいた若手の育成でもある九層展も再開する予定です。今年も皆様にご協力していただき、元気よく過ごしていきたいものです。」と述べられました。
以上お二人の先生方より、温かくもあり、厳しくもあるお言葉を頂き、会場が引き締まった空気に包まれました。次に新役員となられた先生方の紹介、昨年度の各展覧会でご活躍された先生方の表彰が行われました。
その後、雰囲気和やかに、会長の大重筠石先生、理事長の伊藤一翔先生、専務理事の沼田碧漣先生・安田東鶴先生による鏡開きが「ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ!」と声も高らかに行われ、総務の佐野宮峰先生の乾杯のご発声で祝宴が始まりました。
宴会では昨年より始まったビンゴ大会が好評につき?今年も企画されました!気になる景品はというと…幹部四先生直筆の色紙!(大重筠石先生、伊藤一翔先生、西本茜堂先生、安田東鶴先生)、硯、筆、書籍等々…。豪華景品をゲットして幸先良いスタートを切ろうという全員の気迫で、会場のボルテージは上昇!番号が発表される度に歓声と悲鳴が沸き起こり、この日一番の盛り上がりを見せました。
美味しい料理を囲んで会話も弾み、賑々しく宴会は進められました。そして恒例のカラオケ大会…と進み最後は会長の大重筠石先生の北島節で盛り上がりました。
宴もたけなわとなり、別の審査会がありお忙しい中、お越しになられた常任総務の西本茜堂先生による閉会の辞と万歳三唱で祝宴を滞りなく締めくくって頂きました。
今年の新年会でもまた、先生方からとてもありがたいお話をたくさん拝聴させていただく事ができました。会員一同厚く御礼申し上げます。先生方の会員に対する熱い思いを心に刻みながら今年も頑張りたいと思います。これからもどうぞご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い致します。
滴仙会は本年度も新たな一歩を踏み出しました。会員一同が実りある成果の一年になることを祈りつつ、滴仙会理事会及び新年会のご報告とさせて頂きます。
(報告記事・滴仙会理事 室田清葉 写真・天川爽司)
恒例の記念撮影! 今年もよろしくお願いします。
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