第11回佐野宮峰社中書道展　併催　佐野宮峰傘寿記念展　開催報告

平成26年7月18日～20日、3年に1回の社中展が第11回目を迎えました。テーマは滴仙会では最年長組となる佐野宮峰先生の傘寿記念展と世界文化遺産登録一周年となった富士山です。

暑さ厳しい中、初日より多くの方に鑑賞頂き会場は和やかな雰囲気に包まれました。富士山を詠んだ詩を創作や調和体で表現した作品48点が出品されました。

やはり目をひいたのは、宮峰先生傘寿記念展のコーナーでした。25点の『富士山記』や古事記などから選んだ富士山に関する多種多様の大作が並び来場者の皆様は熱心に見入っていました。布地に金と銀で加工された用紙での屏風や木目の美しい桧板等に鄭板橋風に運筆された作品、書体も行草、隷書風の楷書と変化に富み雄大さの中にも細かい神経の行き届いた描写に改めて先生の偉大さを感じました。

また、永年にわたり先生が集められてきた富士山関係の資料や富嶽三十六景の手摺木版画も展示されました。資料の中には、大変古く貴重な書物やさかさ富士、赤富士の表情豊かな絵や切手もあり歴史を感じ感動のため息も聞こえました。富士山に関する物ということで一般の方にも非常に親しみもありとても興味深いものでした。読み下し文のついた釈文も会員の細字の勉強にもなり好評でした。

滴仙会会長の大重筠石先生より祝電を頂戴し、本部より贈られた美しい花も入り口を飾りました。会場にもお祝いの花や山野草が添えられ共に潤い溢れる華やかな書道展となりました。

傘寿祝賀懇親会では、宮峰先生を囲み会員一同一体となり祝福し、先生御夫妻も三味線に合わせ民謡を披露する等盛会でした。

これも偏に佐野宮峰先生の御指導の賜と心から感謝し展覧会の報告とさせていただきます。　　　　実行委員一同