第15回 瑩神会書道展 開催報告
第15回 瑩神会書道展を終えて
安田社中が毎年秋に合同社中展として出品しています「瑩神会書道展」が、今年も10月14・15日の2日間、大阪北浜の大阪美術倶楽部(旧鴻池邸)で開催されました。
今年も、篆隷楷行草・仮名・調和体・水墨画・篆刻に至るまで、一年のお稽古の集大成として、或いは日頃書きたいとは思っていても、なかなか書く事ができないものに挑戦するなど、各自が思い思いの作品を発表しました。創作作品、古典臨書作品には真っ向から真摯に書に挑む姿勢が見られ、また米寿のおばあちゃんへのお祝いの作品・新しくこの世に生を受けた我が子への作品・お孫さんへの作品・親子の共作や孫と一緒に出品など、例年以上に気持ちの籠もった心温まる作品が多かったように思います。私が山を描き、その上に北島三郎の「山」を書いた私の姉(爽華)との共同作品も、大重先生への想いから生まれたものです。
それから、私のライフワークである折帖作品、今年のタイトルは「秋聲帖」と致しました。秋を詠った漢詩や和歌、水墨画など小さいながらも三十六作を集め折帖に仕立てたもので、1997年から数えると21作目という事になります。毎年全力で創っているつもりですが、反省点も多々ありますので、来年こそは(テーマは「冬」と決めています)、少しでも早く作品製作に取り組むように努めたいと思います。
前身の遊神会から瑩神会に名前を変えたのが15年前、ちょうど滴仙会と全く同じ歩みです。第15回展という区切りの展覧会を終え、「書は品格である」という伊藤東海先生の教えを再びしっかりと心に刻みつつ、新たなスタートを切る所存です。
ご多忙の中、足元が悪い中をお越し頂きました理事長伊藤一翔先生の奥様琴麗先生、毎年親子で来て頂いている顧問西本茜堂先生と聖雲先生、副理事長福田蕉溪先生、小山芙麗先生、堀川寶文先生、若林采嬌先生とお嬢様、西尾端笋先生、櫻田蘭翠先生、萬田珀笋先生をはじめとする滴仙会幹部の先生方や会員の方々、そして他会派からも多数ご来場賜り、お陰で盛況な展覧会となりました。紙面をお借りして、厚く御礼を申し上げ、展覧会の報告とさせて頂きます。(文責 安田東鶴)
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